札鶴ベニヤ株式会社様で作ってもらったシナベニヤを
KATOMOKU曲げわっぱ時計のわっぱの製造を紹介します。
材料の大まかなカット
加藤木工、特注で作ってもらっている曲げ用ベニヤは最初から多少曲がっていて、大きな材料を1回切りではきちっとした寸法が出ません。まずは少し、大きめにカットしていきます。
材料の仕分け
加藤木工曲げわっぱは2枚のベニヤを丸く接着することで形を形成しております。
天然木を使ったベニヤは赤身があったり、節があったりするので
・極力きれいなものを外側
・見えなくなるので赤かったり、節があるものを内側と一枚一枚分けていきます。
外側用ベニヤの加工
加藤木工曲げわっぱの外側のつなぎ目は傾斜をつけています。
角度のついた成形した刃物で欠き取ります。
内側ベニヤのカット
少し長めにカットした内側の材をしっかりと寸法を切り直します。
ここのカットによって内径の寸法が決定するので、単純な横切りですが、
相手は曲がったベニヤ、曲がっていない厚めの板で押さえながら、寸法が狂わないようにカットしていきます
とても重要なカットになっていきます。
2種類の部材の完成
ようやく2種類の部材が完成しました。
これでようやく曲げわっぱの成形に入れます。
高周波接着
2008年に曲げわっぱ専用に作った高周波接着機です。
内側から外側に向かって高周波を流し、接着剤を乾燥させる機械です。
この機械で丸い形を成形します。
カット
KATOMOKU曲げわっぱ時計の2.3つ分のサイズわっぱを作っているので、カットして、時計の奥行きが決まっていきます。
ガラスが落ちないようにするための帯作り
ただの丸い筒では、ガラスや文字盤が落ちてしまうので、ガラスが引っかかる帯をカットしていきます。
まずは幅割りです。「自動送り」という装置をつけて材料を通します。
しかし、加藤木工特注ベニヤは単板2枚合わせです。繊維方向が表裏で違うので、通常よりゆっくり通さないと表面が荒れてしまうのでこのパーツを作るのに地味に時間がかかります。
幅を7.5mmにしたら、わっぱの内径にきっちりはまる長さにカットしていきます。
帯貼り
筒の方に接着剤をつけて、帯を貼ります。
以前は、糊付機を使い、帯の方に接着剤をつけてましたが、なぜだか強度的に納得がいかず、今は手間でも筒の方に接着材をつけております。どっちにつけても同じようですが、木工にはこんな訳のわからいけど、こっちのほうが良いみたいなことが、ちょくちょくでてきます。
これでようやくKATOMOKU曲げわっぱの形になりました。
研磨1
このワイドサンダーという機械を使って、時計部分の表と裏に来る部分のカットした際の段差、焦げをおとし、奥行きとなる寸法をきっちり決めていきます。
研磨2
続いて、今度はエンドレスサンダーという機械を使い、外周の研磨を行います。
ここで、ジョイント部分を滑らかにすることと、加工中に外側についてしまったキズや汚れを落としていきます。
研磨3
最後に内側の帯の部分を研磨します。
そしてより細かい研磨紙で外周、表面、そして角の面を落としていきます。
より細かい研磨紙で磨くことによりきれいな表面が生まれます。